キャバ嬢として働いていて身につく能力は就職や仕事にとても役に立ちます。
実際にキャバ嬢を卒業してお昼の会社に就職し、その経験を活かして活躍している女性をたくさん知っています。
そこでそんな女性を観察し、どんな能力が身に付くのかをまとめてみました。
能力が身に付く理由
まず特筆すべきは、≪圧倒的な会話量≫です。
一日6時間働いたとすると、指名のお客様の人数にもよりますが、だいたい10~13人くらいのお客様を接客します。
これを週5日出勤で1年間続けると・・・、延べ人数
3120人!!
これはすごい人数です。
会話の質は様々【量から質が生まれる】という面はあると思います。
また、お店のグレードを上げて、銀座や六本木などでキャバ嬢をやっていると、お客様の会話も相当にハイレベルです。
毎日新聞を5誌、本を1ヶ月に20冊読むことを課しているお店があるほどです。
キャバ嬢経験で身に付く能力
聴く力
キャバクラでよく指名を取るキャストさんほど、お客様の話をよく聴く傾向にあります。
「うんうん、それで??」「へぇ~、じゃぁこんな時は??」「もっと教えて~」と、うま~くお客様の喋りたい事を引き出すので、自分に喋れるネタが無くても会話が成り立ちますし、話をたくさん聞くので自然と会話のネタが増えていきます。
聴く力は営業や部下指導など、お昼の仕事でも非常に役に立ちます。
共感する力
指名を取るキャストさんは、お客様の話をただ聞くだけではありません。
「へぇ~すごいね~、大変だったでしょ~」
「そうだよね、○○な気分になるよね~」
と、お客様の気持ちに寄り添うように話を聴きます。
(お客様の言っている事を繰り返しているだけの場合もありますが、それもそれで有効です)
仕事でうまくいった事や、愚痴なんかを共感して聴いてくれるキャストさんと喋って帰るとお客様は、
「まぁ、今週もいろいろあったけど、結果楽しかったし、また来週も頑張るかー」
と、気分をリフレッシュする事ができます。
打ちとける力
毎日10人以上の初めて会った人と喋る仕事というのはそうそうありません。
中には全然喋らない方や、ちょっとバカにしてくるようなお客様もいらっしゃいますが、それでもほとんどの場合「席に着きたくない」が通る事はありません。
いろんな方がいる中でも、何とかその場の空気を作らないといけないので、自然と「あれこれ考える前にまず席に着いて喋ってみよう」となります。
初対面の人と早く打ちとけられる能力はどんな仕事でも使えます。
目配り気配り力
お客様の席に着いている時は、ただ話を聴いていればよいだけではありません。
テーブルの上はきれいにしておかないといけないし、灰皿も吸い終わったら交換しないといけない。グラスの水滴も拭かなければいけないし、グループで喋っていると会話に入っていないキャストさんも会話に入れるように喋らなければなりません。
こうやって書き出してみると大変そうですが、夜のキャストさんは慣れると皆、無意識にこの作業をしています。
自然と目配り気配りができるようになるのです。
一歩踏み込む交渉力
お客様の話を聴いていれば、それだけで稼げるわけではありません。
指名をもらって、お店に来てもらわなければ、歩合給のキャストさんは時給があがりません。
お客様のお話を聴きながら、連絡を取り合いながら、食事に行きながら、最後には来店してもらう。
それもあからさまに言葉に出さないように、お客様に合わせて踏み込む加減を調整しながら、「お店に来て」という要求を聞き入れてもらうのです。
他にも、【場を盛り上げる力】とか【酔っ払った方に対応する力】などなど、たくさんの力がつきますが、この力が必ずしも全てのキャストさんに身についているとは限りません。
ただなんとなく日々の接客をしていたのでは、得られるものは限られてしまいます。
大切な事は、一生のうちのごく限られた期間しか出来ない仕事で、自分自身が何を学び、どんな力をつけて、何に活かしていくかを意識して、戦略的に夜の世界を利用するという事です。