どんなビジネスでも集客は大きな課題であり、集客力は競争優位につながります。
黒服所長が過去に本部スタッフとして在籍していたキャバクラグループで、実際にやってみて新規やフリーの集客に効果があった施策を紹介します。
客引きの取り締まりが厳しくなった環境下で、社員の逮捕と営業停止をきっかけに客引きをしないと決めてからは、webとリアルも色々な集客手段を試し、客引きをしなくても変わらない売上を実現しました。
紹介する施策は3~6店舗くらいの時にやっていたので、「大手だから」とか「資金があるから」できたわけではありません。
やれば誰でもできることなので、まずは一つで二つでも今日から実践してみてください。
ビラ・ティッシュ配り
客引きの人員はそのままティッシュ配りに配置転換し、所轄の警察署で道路使用許可書を発行してもらって毎日ビラ配りをしました。
効 果:☆☆☆☆☆
手軽さ:☆☆☆☆☆
コスト:☆☆☆☆
5,000個単位で発注して20,000円程度(単価3~4円)、月間5,000~10,000枚くらい撒いて30~80組くらいの来店がありました。
配る人件費を考えてもかなりコストパフォーマンスが高いですし、手が空いているアルバイトや社員が宣伝に出るので、どのみち固定費だとも言えます。
フリーの集客に困っているお店はSNSでブランディングなんて言ってないで、店長や経営者みずから最寄駅で毎月10,000枚くらいビラ配りをしてみて欲しいです。
チャラチャラした黒服がダラダラと喋りながらだったり、無理やり渡そうとしたりだと逆効果なので、好感度を意識して笑顔で丁寧に気持ちよく配ることがポイントです。
笑顔かつ低姿勢で相手の顔を見て渡す
丁寧に受け取りやすい位置(手の近く)に差し出す
道を聞かれたら親切丁寧に教えてあげる
そうして駅前で配っていると知っているお客様が通ることも多く、ご挨拶をするとそのままちょっと寄ろうかなと来店につながることもあります。
指名のキャストさんがいる場合は、「〇〇様が今駅前通られましたよ」と伝えて、キャストさんから連絡してもらうのも効果的です。
また、ビラ配りのモチベーションを維持するために、来店数を集計して皆の見える場所に貼っておくと効果的です。

この集計表は運営向けマニュアルセットの中に収録されています。
Facebook広告
Facebookページを作成し、それを店舗の近隣市区町村 × 25~60歳 × 男性で絞り込んで広告配信をしました。
本名、住所、生年月日、勤務先などリアルな情報を登録してあるので、当時ターゲティングの精度はグーグルのリスティング広告よりも段違いに高かったです。
効 果:☆☆☆☆
手軽さ:☆☆
コスト:☆☆☆☆☆
さらに当時は競合がまったく広告を出していなかったのもあり、月に20,000円程度の広告費で5~10件新規が取れました。
お客様からは「なんかFacebookにめっちゃ広告出てくるから来たよ~。笑」と好評でした。
広告運用はある程度PCが使える必要があるので、本部機能が無いお店が現場でやるのは少しハードルが高いかもしれません。
今は審査が厳しくなってキャバクラの出稿はできなくなっていますが、位置情報 × 年齢 × 性別で絞って広告を出せる媒体であれば同じ考え方です。
近隣企業開拓
本当に来て欲しい"近隣の富裕層"というターゲットをピンポイントで狙いに行く手法です。
効 果:☆☆☆☆
手軽さ:☆☆
コスト:☆☆☆
パンフレット作製費と郵送費で20万円程度、店舗の近隣1,200人くらいに送って、3~4組くらいの来店がありました。
お店の近いエリア、例えば「新宿区百人町 株式会社」で検索するとその住所が入った企業が出てくるので、その会社のHPに掲載されている代表取締役や取締役などの個人名をエクセルにリストアップしていきます。
大きな会社だと1社で20人くらいの個人名をリストアップできます。
そしてその方々に「親展」でお店のパンフレットを送るのです。
企業宛てに送るのでパンフレットは高級感、誠実さ、理由付け(私は"活力と交流をご提供したい”としました)がしっかりと伝わるように作ります。

さらに私はパンフレットを送った方にテレアポを試みましたが、これはさすがに会ってもらえませんでした。
おそらくこんな手法をやったのは私だけでしょう。笑
1000に3つと言われるDMなので、組数としてはあまり取れませんが、1000件送って3人の近隣企業の社長が来店してくれたらもうペイできます。
MEO
GoogleMapに「地域 キャバクラ」で自店舗が上位表示されるように対策しました。
最初の1店舗は業者さんに依頼しましたが残りの店舗は自分でやっても上位表示できました。

効 果:☆☆☆
手軽さ:☆☆☆☆☆
コスト:☆☆☆☆☆
自分で対策したので費用はかからず、MAP経由の電話が月に10件くらいありました。
「地域 店舗名」で検索した時に、検索と地図に自社の店舗がトップに正しい情報が出るようになっていないと、求人応募者や新規来店客が迷ってしまいます。
その時に悪いスカウトや客引きが、
😎「何かお探しですか?」
👩👨「〇〇ってお店を探しています」
😎「あ、うちです、案内しますねー」
と全然別のお店に引っ張って行ってしまうことがあります。
この損失を避けるためには、最低限「自店舗 × 地域」での検索はしっかりと正しい自店舗の情報が 表示されるようにしておきましょう。
そして自社の店舗名を上位に表示させるのはそれほど難しいものではないので、MEO業者に月額3万円とか払って代行してもらう必要はありません。
SNSのアカウントを自分で作れる人ならだいたいできる作業です。
マップの上の方に表示させるために以下のポイントを押さえておきましょう。
・ビジネス名は店舗の名前のみ
※キーワードをたくさん詰め込むと規約違反で停止される恐れあり
・様々なweb上にあるビジネス名、住所、電話番号は統一する
・PR文に検索されたいキーワードを含めてしっかり書く
・写真をたくさんアップする
・口コミを書いてもらう&返信する
・投稿機能を使う
・質問と回答を登録する
・質の良いwebサイトを登録する
・ストリートビューを撮影してもらって掲載する
こちらのyoutube動画で設定方法から注意ポイントまで分かりやすく解説されているので、これから自分でやってみようという方は参考にしてみてください。
【MEO対策】この動画1本で完全網羅!自分でできるGoogleビジネスプロフィールの設定と更新方法を解説!
公式webサイト
ナイトスタイルやキャバキャバなどのポータルサイト以外に、グループ独自のオフィシャルサイトを作りました。
効 果:☆☆
手軽さ:☆☆
コスト:☆☆☆
制作費は60万円程度で作り切りの保守費用無しで、公式サイト経由の来店が各店舗月間1~3組。
当時としてはまだ珍しかったスマホ対応で「しっかりした企業」というイメージを打ち出し、その中で「客引きはぼったくり多いので絶対についていかないでください。当店は客引きをしていないので、当店の客引きだと言われても100%嘘です」と周知しました。
集客だけでなくキャストや黒服の求人にも効果があり、応募理由を聞くと「HPがしっかりしていて安心だった」という回答が非常に多かったです。
ブログ
コンテンツマーケティングが流行り出した時期にブログを始めてみました。
見込み顧客向けにキャバクラで楽しく遊ぶ方法や、求人目的で指名獲得のノウハウや黒服の業務ノウハウなどを記事にして公開しました。
かなり手間がかかりましたが月間10万PVの人気ブログになりました。
効 果:☆☆
手軽さ:☆
コスト:☆☆☆☆☆
わずかなサーバー代とドメイン代でコストはかかりません。
さほど多くの来店があったわけではありませんが、「ブログを読んでファンになった」という方が新店舗のオープンに来てくださり、そこから息の長い太客様になってくれました。
顧客となり得る人口の多い繁華街の店舗であればもっと効果が出たはずです。
ノウハウ記事はそのまま自社の黒服やキャストさんに送って教育コンテンツとしても利用していたのでコスパは良かったです。
当時のSEO検証シートを見ると「キャバクラ 料金」あたりは結構ハックしていたなと思います。

「ドンペリ」の単体キーワードで6.6位取ってたのもすごい。(自画自賛)

今はもう体入ドットコムなど大手のドメインがコンテンツSEOに力入れてるから無理だと思います。
リスティング広告
制作した公式webサイトを「地域 キャバクラ」などのキーワードでGoogleの検索結果に表示させるリスティング広告に出稿しました。

効 果:☆☆☆
手軽さ:☆☆
コスト:☆☆☆☆☆
検索ボリュームが少ない地域だったので予算消化は少額でしたがそれでも月に数件電話問い合わせが計測できました。
Google広告も今は審査が厳しくなって集客目的の出稿はできなくなっていますが、こちらも位置情報 × 年齢 × 性別で絞って広告を出せる媒体であれば同じ考え方です。
ビジネス交流会
交流会に参加してパンフレットを配ったり、名刺交換をした方にDMを送ったりしていました。
効 果:☆☆
手軽さ:☆☆
コスト:☆☆☆☆
イベント事や新規出店などの時には「親展」マークを付けたDMを送付します。
参加費は無料のものから1万円くらいのものまでいろいろ行きましたが、DMの送付と併用して全部で50~60組くらいは来店につながったと思います。
いかがでしたでしょうか。
ここまでやれば客引きが無くても集客できるイメージが湧くのではないかと思います。
そしてここまでやるからこそキャストさんにも「あのお客様掴んで欲しいから必ず連絡先交換してね」と言えます。
せっかく集客したフリーのお客様も、指名でリピートさせられなければ意味が無いので、接客やオペレーションの品質を高める取り組みもしっかりやりましょう。

今はTikTokも流行っていますがターゲット人口が多い大きな駅の繁華街を除くと、キャバクラの集客は局地戦なので、いかに近隣の方にリーチするかの方が大切です。
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